中国語の非対格動詞項分裂構文 : ラベリング理論の視点から
本研究は、Chomsky(2013)のラベリング理論を用い、中国語の非対格動詞構文において二つの名詞句が出現する現象(例:Zhangsan si-le fuqin「張三は父親が死んだ」)を考察するものである。本研究では、この構文を「非対格動詞項分裂構文」と称する。具体的には、当該構文の生成過程および構文内で動詞直後に現れる名詞句への格付与のあり方を検討する。生成過程については、先行研究(Xu, 1999; Han, 2000; Yang & Chen,2016; Qiu, 2017)の所有者上昇仮説を支持し、文頭の名詞句(例:Zhangsan si-le fuqinのZhangsan)は、もともと動詞直後に生成された項(例:si-le Zhangsan fuqin)の一部であり、項のラベリングが確定しないことにより文頭へ移動したと主張する。一方、名詞句の格付与についても、この移動によって決定されるラベリングを通じて、従来説明が困難であった部分格の付与を理論的に説明することが可能となった。
Authors
- Yelin GAO
Publication Details
- Journal
- Institutional Repositories DataBase (IRDB)
- Published
- 2026-03-31
- Primary Topic
- Syntax, Semantics, Linguistic Variation
- Type
- article
- Field-Weighted Citation Impact
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