小児・思春期の低栄養患者におけるrefeeding syndromeおよび横紋筋融解症に留意した栄養管理
Refeeding syndromeは飢餓状態からの栄養再開時に生じる電解質異常と体液変動を背景とした重篤な病態であり, 低リン血症が代表的所見とされる. 一方で, 血清リン値が正常範囲でも安全とは限らない. 今回, 高度低栄養を伴う摂食障害の思春期女児において, 再栄養後に横紋筋融解症をきたした症例を経験した. 入院時, 血清リンおよびクレアチンキナーゼ (CK) はいずれも正常であったが, 慎重に低カロリーから静脈栄養を開始し漸増したにもかかわらず, 筋痛とCK上昇を認め, 横紋筋融解症と診断した. 経過中, 血清リン値は基準範囲内にとどまっていたものの, 再栄養初期には入院時より低下し, 横紋筋融解症発症時には再上昇するという動態を示した. 本症例は, 飢餓による細胞内リン枯渇を背景とした代謝脆弱性と, 筋壊死に伴うリン放出が連続して起こり得ることを示唆する. 重度低栄養状態の患者では, 血清リン値のみを安全指標とすることは危険であり, 電解質に加え筋症状, CK, 尿所見を含めた多面的モニタリングと慎重なカロリー導入が重要である.
Authors
- 慶之助 肥塚
- ゆり 惠谷
Publication Details
- Journal
- The Japanese Journal of SURGICAL METABOLISM and NUTRITION
- Published
- 2026-02-15
- DOI
- https://doi.org/10.11638/jssmn.60.1_1
- Primary Topic
- Military Technology and Strategies
- Type
- article
- Field-Weighted Citation Impact
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