放射線治療装置の回転座標系誤差が軸外targetの照射精度に及ぼす影響とTG142のトレランスの評価
【目的】放射線治療装置の回転座標系の誤差が軸外targetの照射精度に及ぼす影響を定量的に評価し,TG142における回転座標系誤差(±1.0°)のトレランスの妥当性を検討する.【方法】Elekta社製放射線治療装置(Elekta, Stockholm, Sweden)とMultiMet-WL QAファントム(Sun Nuclear, Melbourne, FL, USA)を用いて,6個のtargetに対してoff isocenterのWinston–Lutz test(WL test)を実施した.Baselineの測定に加え,意図的にcollimator,gantry,couchに+0.5°, +1.0°回転誤差を加えた6条件で測定を行い,照射野中心とtarget中心のベクトル距離(S値)および各方向(gantry-target: GT, left-right: LR, anterior-posterior: AP)の位置ずれを解析した.【結果】Isocenterからの距離が大きいtargetほど位置ずれが顕著であった.特にcollimator回転誤差の影響が最も大きく,isocenterから7 cm離れたtargetでは0.5°の回転誤差でもS値が最大1.24 mmに達した.次に影響が大きかったのはcouch回転であり,gantry回転はtargetの配置が回転軸に近いものが多く相対的に影響が少なかった.回転座標系の誤差は幾何学的誤差の影響が強く,位置ずれに方向依存性があった.【結語】Collimatorやcouchの影響が大きく,0.5°の誤差でも1 mm以上の位置ずれが生じることがあった.Gantryの影響はtargetの配置依存があり,相対的に小さかった.軸外targetの照射において,TG142の±1.0°のトレランスは放射線治療装置の種類にかかわらず最低限遵守するべき基準であり,targetの配置次第では臨床的に十分なマージンを保証できない可能性が示された.Target配置に応じたより厳格な基準と定期的quality assurance(QA)の重要性が示唆された.
Publication Details
- Journal
- Okayama University Scientific Achievement Repository (Okayama University)
- Published
- 2025-12-05
- Primary Topic
- Advanced Radiotherapy Techniques
- Type
- article
- Field-Weighted Citation Impact
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