慢性めまいの原因疾患
数カ月以上の経過でめまい症状が続く場合, 慢性めまいと定義される. 進行性 の疾患だけでなく, 急性めまい後の代償不全が症状固定した例や, 反復性めまい の発作間歇期の持続的なめまいも慢性めまいに含まれる (WHO,ICD-11).原 因疾患の最多は持続性知覚性姿勢誘発めまい (PPPD) で全体の 37% を占め, 心 因性めまい (17%), 一側前庭障害の代償不全 (15%), 診断のつかないめまい症 (15%) と続き, 他に, 両側前庭機能障害や加齢性前庭障害が原因となる. PPPD は3カ月以上持続する浮動感, 不安定感, 非回転性めまいを主訴とし, 立位姿勢 ・ 歩行, 能動的あるいは受動的な体動, 動くものや複雑な視覚パターンを見た時に 増悪する. 前庭神経炎やハント症候群などの一側前庭障害は, 中枢性の前庭代償 と感覚再重みづけにより, 多くの場合自然に回復するが, 一部は代償不全となり 慢性めまいの原因となる. 心因性めまいは精神疾患を原因とするめまいで, 不安 症, うつ, 身体症状等の身体症状の一つとしてめまいを生じる. 不安症が最多で, うつを合併することも多い. Bárány Society の両側前庭機能障害, 加齢性前庭障 害の定義では, 前庭動眼反射の利得など細かな数値基準が設定されている. 共に 両側障害のため, 代償が働きにくく治療に難渋する. 慢性めまいの治療では, 前 庭リハビリテーション, 選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI)/セロトニ ンノルアドレナリン再取り込み阻害薬 (SNRI), 認知行動療法が原因疾患により 使い分けられる.
Authors
- 新 堀井
Publication Details
- Journal
- Nippon Jibiinkoka Tokeibugeka Gakkai Kaiho(Tokyo)
- Published
- 2025-10-20
- DOI
- https://doi.org/10.3950/jibiinkotokeibu.128.10_1165
- Primary Topic
- Ophthalmology and Visual Impairment Studies
- Type
- article
- Field-Weighted Citation Impact
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