Survey of Olfactory Disorders Using a Medical Database
嗅覚障害は症候名であり, さまざまな原因疾患により発生し, 原因として多いのは慢性鼻副鼻腔炎, アレルギー性鼻炎などの鼻副鼻腔疾患である. 今回, レセプトデータベースである JMDC Claims Databases を用いて, これらの疾患の経年的動向を探索するとともに, 嗅覚障害の特徴, 嗅覚検査の実施状況ならびに投与された薬剤の年次変化を観察した. 2005年から2022年の間に嗅覚障害, アレルギー性鼻炎の患者率は漸増し, 慢性鼻副鼻腔炎患者率は変化を認めなかった. 嗅覚障害患者は30歳代から50歳代までは男性よりも女性に多く, 全体でも女性が男性の1.3倍を示した.2010年から2019年までの10年間に, 嗅覚障害の病名で最も多く処方された薬剤はカルボシステインを主とする去痰薬・酵素製剤であり, 抗ヒスタミン薬, ステロイド点鼻薬も薬剤処方例の半数以上に処方されていた. 10年間で処方率の著明な増加を示したのは, ロイコトリエン受容体拮抗薬と漢方薬であり, 漢方薬の半数以上を当帰芍薬散が占めていた. 一方, マクロライド系抗菌薬, ステロイド点鼻薬, ビタミン B12 製剤は減少を示した. 処方数の増減は, 患者数の推移を反映するとともに, 嗅神経性嗅覚障害に対する当帰芍薬散や嗅覚刺激療法など有効性を示す治療法の出現により, 病態に基づいた治療が行いやすくなったことの表れであると思われた.
Authors
- Takaki Miwa
- Yasuo Iida (ORCID: https://orcid.org/0000-0003-1113-2669)
- Makoto Zushi
- Takeshi Asakawa
- Kaori Mizushima
- Ikit Ung
Institutions
- Kanazawa Medical University (JP)
- Tsumura Research Institute (Japan) (JP)
Publication Details
- Journal
- Nippon Jibiinkoka Tokeibugeka Gakkai Kaiho(Tokyo)
- Published
- 2025-06-20
- DOI
- https://doi.org/10.3950/jibiinkotokeibu.128.6_819
- Primary Topic
- Olfactory and Sensory Function Studies
- Type
- article
- Field-Weighted Citation Impact
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